バックドリル工法とはスルーホールスタブを取り除く工法で、高速伝送の妨げとなるノイズや信号劣化を最小化します。そして、信号の伝播速度の均一化、伝送線路の反射・減衰低減の方面で効果があります。スタブとはビアの不要な部分です。バックドリルは、どのような基板タイプにも適用できます。
基板製造で欠かせないバックドリル
スタブは信号の反射やインピーダンスの不連続性に至ります。そして、スタブも信号品質に影響を与えます。高いビットエラーレート(BER)、ジッター、信号減衰、または他のEMI問題がプリント基板にある場合、バックドリルは理想的な解決方法です。更に、スタブが長いと、信号により悪い影響になる一方です。
高速信号アプリケーションの信号品質を管理するために、ブラインドビアや埋込みビアではなく、バックドリルを選択する理由はなんでしょうか? なぜかといえば、それはブラインドビアや埋込みビアの技術に比べてバックドリルのコストが安いからです。また、バックドリルを使用したら、プリント基板を制作する難易度を大幅に下げることができます。
バックドリル工法はどんな工程か。
バックドリル工法は通常、基板の製造工程においての最終段階です。バックドリルの工程流れは「材料切断→内層工程→エッチング→ AOI(光学検査) →粗化→積層→穴明け→ スルーホールめっき→外層工程→検査→パターン銅メッキ→バックドリル」のようです。
穴明け機はコンピュータでコントロールします。オペレーターが選択した正しいプログラムが、穴のX-Y座標とどのドリルを使用するかを穴明け機に指示します。そして、バックドリルに使用するドリルは、スルーホール穴から導電性コーティングやスタブを除去するために、ビアよりも少し大きめのものを使用します。通常穴明けには、レーザ穴明けおよびドリル穴明けの2種類の技術があります。レーザ穴明けはより精密であり、ドリル穴明けの方が操作が容易です。バックドリルは通常、ドリル穴明け技術を使用します。
バックドリルにはより注意を払うべき製造上のポイントがあります。第一に、私達は新品のドリルを使い、切削の負荷を減らします。第二に基板メーカーは、バックドリルの精度に影響を与える可能性のあるすべての要因をチェックして、バックドリルの能力を向上させる必要があります。第三に、適切なバックドリルの方法と高精度な装置を使用して、バックドリルの深さ精度を最適に制御しなければなりません。
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