フィードバックパスの配線
「昇圧型DC/DCコンバータの電流経路」に記載されているように、昇圧型DC/DCコンバータのPCBレイアウトにおける回路配線には、入力と出力に関する大電流が流れる経路と、製御を実現するための小電流しか流れない経路の2種類があります。
通常、少量の電流が流れる経路だけが信号システムの経路です。出力電圧をFB(Feedback)ピンのフィードバック経路にフィードバックできる配線を含み、ON/OFFを製御するイネーブルメントやShutdownピンなどの信号経路に(電源ICによって異なる)配線を含みます。
信号システムを配線する際に特に注意すべきなのがフィードバック経路の配線です。フィードバック経路の配線は、出力電圧を出力線からFBピンにフィードバックして出力電圧を安定させる配線であり、出力電圧を設定するための分圧抵抗器を介してIC内部の誤差増幅器の入力端に接続されているため、インピーダンスの高い回路です。
線路のインピーダンスが高いと、ノイズ幹渉を受けやすくなり、フィードバック経路の配線がノイズ幹渉を受けると、出力電圧に誤差が生じ、動作が不安定になるおそれがあります。
フィードバックパスの配線については、以下の点に注意してください。左側の回路図は単純に接続を示す回路図であり、右側の回路図は(a)〜(d)の4つの注意点に対応する位置と配線を示す図面です。
(a)フィードバック信号を入力するICのFBピンは通常インピーダンスが高く、このFBピンはR 1とR 2の抵抗分圧回路と短線で接続されています。
(b)出力電圧を検出する位置は、出力コンデンサCOUTの両端または出力コンデンサの後に接続されています。
(c)抵抗分圧回路の配線は平行かつ近接し、ノイズ耐性がより良いです。
(d)配線はインダクタンスLとダイオードD2から離れます。インダクタンスとダイオードの直下には配線しないでください。電力システムの配線と並行して配線しないでください。この方法は多層PCBにも適用できます。
重要なポイント
昇圧型DC/DCコンバータのPCBレイアウトでは、フィードバック経路のインピーダンスが高く、ノイズによる幹渉を受けやすいです。
昇圧型DC/DCコンバータのPCBボードレイアウトでは、フィードバック経路の配線がノイズによって幹渉されると、出力電圧に誤差が生じたり、動作が不安定になったりする可能性があります。
昇圧型DC/DCコンバータのPCBボードレイアウトにおいて、フィードバック経路配線を行う際には、本文中の4つの注意点に注意してください。
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