一、事例
あるドライブレコーダでは、テスト時に外部アダプタを付け、機械の電気運転テスト時に基準値を超えたことを発見し、具体的な周波数点は84 MHZ、144 MH、168 MHZであり、その放射線基準値を超えた原因を分析し、対応策を提供する必要があります。放射線試験データは以下の通りです。
二、放射源分析
この製品にはPCBが1枚しかなく,その中で12 MHZの結晶体があります。このうち、基準値を超えた周波数点はちょうど12 MHZの倍周波数でした。この機械がEMIで基準値を超え安いスクリーンとカメラを分析すると、LCD-CLKの周波数点は33 MHZで、カメラMCLKの周波数点は24 MHZということが分かりました。カメラを外した後も、基準値を超えた点は依然として存在しましたが、12 MZH結晶体を遮蔽することによって、基準値を超えた点が低下したことから、144 MHZ基準値を超えた点は結晶と関係があると判断し、PCB layoutは以下の通りです。
三、放射線発生の原理
PCB layoutから分かるように、12 MHZの結晶体はちょうどPCBのエッジに配置されており、製品が放射線放出の試験環境に配置されると、被測定製品の高速デバイスは実験室の参考基準接地面と一定の容量結合を形成し、寄生容量を発生し、コモンモード放射現象を招来します。寄生容量が大きいほどコモンモード放射が強くなります。寄生容量は実質的に結晶体と基準地の間の電場分布であり、両者の間の電圧が一定である場合、両者の間の電場分布が多ければ多いほど、両者の間の電場強度が大きくなり、寄生容量も大きくなり、結晶体がPCBエッジとPCB中間にある場合、電場分布は以下のようになります。
PCBエッジの水晶振動子と参考基準接地面との間の電場分布の概略図
図面から分かるように、PCBの中間に水晶振動子が配置されている或いはPUBのエッジから遠い場合、PCBにおけるGND平面の存在により、ほとんどの電界が水晶振動子とGNDの間に制御され、すなわち、PCBの内部において、参考基準接地面に分布する電界が大幅に減少し、放射放出が低下します。
四、処理措置
水晶振動子は、PCBエッジから少なくとも1 cm以上の距離で内側に移動し、PCB表層の水晶振動子から1 cm離れた範囲で銅箔を塗布するとともに、表層の銅箔を穴あけでPCBの平面に接続します。修正した試験結果のスペクトル図は以下の通りであり,図面から放射放出が著しく改善されたことが分かりました。
五、思考と啓示
高速のプリント配線またはデバイスと参考基準接地面との間の容量結合により、EMI問題が発生し、要求高いプリント配線またはデバイスがPCBエッジに配置されると、雑音余裕度の問題が発生することを招来します。
他の理由で水晶振動子がPCBエッジに配置する必要がある場合は、プリント配線のエッジに作業地線をもう1本配置し、穴あけを多く増やす方法で作業地線を作業地平面に接続します。
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